3DCAD

3DCAD とは

3DCADはその名前通り3D空間に仮想のモデルを作成するツールであり、2D主体の設計では難しかった様々な問題を解決するための発展を遂げてきました。

初期の3DCADは主に大学や研究機関、名の知れた大企業が主に開発し、内部で利用するといったものが多く、また現在のように技術者自身が利用するというものではなく専任のオペレーターが操作するといったものでした。

3DCADが一般的に使用されるようになってきたのは商用の3DCADが続々と世に出てきた1980年代からです。
例えば、Unigraphics Groupの「Unigraphics」(「UG」)、ダッソー・システムズの「CATIA」、SDRCの「I-DEAS」、そしてPTCの「Pro/ENGINEER」(「Pro/E」)といった具合です。
ただし、まだまだ黎明期であるというこの時期に導入を図ったのは、大手の自動車関連の企業や大手家電メーカーであり、それだけ高価な3DCADが大勢を占めていました。

この流れを変えたのは、先に挙げた3DCADを「ハイエンド」のものとすると、「ミッドレンジ」と呼ばれる価格帯のものが1990年代後半からで、代表的なものがSolidWorks社の「SolidWorks」です。
コンピューターの小型化、高性能化に伴って、これらのCADはUNIXなどのシステムから、パーソナルコンピューターへとシフトしてきており、導入する企業の規模も中小へと広がりつつあります。

3DCADは大きく分類すると「ワイヤーフレーム」、「サーフェース」、「ソリッド」の3種類に分けられ、それぞれ特徴が違っています。簡単に説明すると以下の通りです。

〇ワイヤーフレーム
線のみで構成される為、軽量高速に描画ができます。
ただし、線だけなので色や影などの表現はできません。

〇サーフェース
線で囲まれた閉じた領域を1つの面と見立て、面にも色が付けれられる為、立体の表現も格段に上がりますが、中身は中空なので、体積や質量の計算はできません。

〇ソリッド
サーフェースの外観だけでなく、中身の情報も持つため、質量、体積の計算も可能であり、また断面形状の表現も可能となっており、実際のモノの表現としては一番近いものになります。
ただし、持てる情報は多くなるため、データ量も大きくなります。

ここで、3DCADと比較して2CADはどうなのかというと、そもそも2DCADはもともとの設計現場でドラフターによる手書きの図面を電子化したものが元であり、1つの平面上で全てを表現するため、実際のモノを製作するためには必要な情報が十分ではないという性質があります。
これに対し3DCADは、最初から3次元空間での立体を表現するものであり、作りたいモノのそのものの形状を忠実に再現できるツールであるということが言えます。

時代は3DCADといった流れにはなっていますが、古くからの蓄積があり、未だに2D図面を主に使用している企業も多く、完全には3DCADに移行できるという訳にも行かない状況である場合が多く、しばらくは併用といった状態が続くのではないかと思われます。

フリーCADと呼ばれる無料3DCADが手軽に利用できるようになった現在では、もともとはNC工作機械などへ渡すだけであった3DCADのデータの用途も幅広く利用できる状況となり、例えば3Dプリンタや、レーザーカッターなどのデータを個人が簡単に作成できるようになっっていたりしってきています。

また、IoTなどの分野にも3DCADの技術を用いた様々な取り組みがされており、今後も3DCADの技術はさらなる発展を遂げていくものと思われます。