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更新日:2024.05.29

【2024】CADとは?機能やおすすめソフトを初心者向けにわかりやすく解説

コンピューター上で製図ができるソフトウェアを、CAD(キャド)といいます。CADを使用すると効率よく作図ができるため、建築や土木、アパレルなどの多くの業界で使用されています。

本記事では、初心者向けにCADの基本的な機能や、おすすめのソフトについてわかりやすく解説します。CADを使用する仕事も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

CADとは

CADとは「Computer Aided Design」の略語で、コンピューター上で製図ができるツールのことです。

従来は用紙に手書きで設計図を作成していましたが、多くの時間がかかっていました。また、共有するのも手間がかかっており、保管するためのスペースも必要でした。

しかし、CADを使用すると、手作業に比べて設計や図面作成が正確かつ効率的に行えます。そのため、設計のミスを減らせるだけなく、作業スピードの向上や人件費削減にもつながります。

また、共有もデータ上で行えるため手渡しする必要がなく、スピーディーにできます。CADについては、上記の動画でも詳しく解説されています。映像と音声で確認するとより理解しやすくなるので、ぜひご覧ください。

CADの種類

CADは製図用のツールですが、下記のとおりいくつかの種類に分けられます。

  • 2DCAD
  • 3DCAD
  • 汎用CAD
  • 専用CAD

認識の違いが生まれないように、それぞれの特徴を把握しておきましょう。一つずつわかりやすく解説します。

2DCAD

2DCAD(2次元CAD)とはその名のとおり、平面図や断面図を作成するために使用するCADです。例えば、家の図面や自動車の設計図には2DCADがよく使用されているため、イメージしやすいでしょう。

2DCADを使いこなすには、図面や製図の知識が求められるため、初心者がいきなり使いこなすのは難しい可能性があります。一方で、手書きで作図していた経験がある方は、比較的スムーズに操作できるでしょう。

3DCAD

3DCAD(3次元CAD)とは、立体的なモデルを作成するために使用するCADです。球や円柱などがあらかじめ用意されており、クリックやドラッグ&ドロップするだけで画面上に表示されます。

3DCADは直感的に物体を表現できるため、完成イメージを描きやすい点がメリットです。しかし、2DCADと比較すると導入コストがかかるため、価格面を考慮する必要はあります。

3DCADについては、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。より理解を深めたい方は、ぜひご覧ください。

3DCAD

汎用CAD

汎用CADとは、業界や分野に捉われることなく、さまざまな用途・目的で利用しやすいCADです。製図を行うための基本的な機能が搭載されており、無料で提供されているソフトも多数あります。

就職や転職に向けて操作方法を覚えたい場合や、趣味で設計したい場合は汎用CADで十分でしょう。おすすめのソフトは後ほど紹介しているので、このまま読み進めてください。

専用CAD

専用CADとは、特定の分野や業種に特化したCADソフトで、用途に応じて効率よく設計できる点が魅力です。例えば、建築CADには階段や窓など、独自の機能・コマンドが備わっています。

高度な機能が搭載されているため高価格帯の製品も多く、汎用CADと比較すると使いこなせるまでに時間がかかります。しかし、操作方法を覚えると設計スピードが向上するため、習得したい技術です。

おすすめのCADソフト5選

おすすめのCADソフト

CADの基本機能や種類を解説したため、続いてはおすすめのCADソフトを次の5つ紹介します。

  1. AutoCAD
  2. Fusion 360
  3. Jw_cad
  4. SOLIDWORKS
  5. REVIT

代表的な製品をピックアップしたので、ソフトを選ぶ際はぜひ参考にしてください。

1.AutoCAD

AutoCADは、トップシェアを誇るCADソフトで、世界中の多くの業界で使用されています。2Dおよび3D設計の両方に対応しており、初心者向けにチュートリアル動画や教材も豊富にあります。

ソフトを使用するには料金がかかりますが、30日体験できる無償版もあります。体験版をダウンロードしてみて、使いやすいと思えば有料版を購入しても良いでしょう。

 

2. Fusion 360

Fusion 360はAutodesk社が開発・提供しているCADソフトで、初心者でも使いやすく、3Dモデリングやシミュレーションが簡単に行えるのが特徴です。さらに、クラウドベースで操作できるため、URLを共有すれば相手と簡単にデータ共有が可能です。

商用利用する場合は料金を支払う必要がありますが、個人の趣味範囲や学生は無料で使用できます。アセンブリやレンダリング、シミュレーションなど機能が充実している3DCADです。

 

3.Jw_cad

Jw_cadは、日本で開発されて広く使われている無料の2DCADソフトです。開発に建築士が携わっているため、建築関連の機能が多く備わっており、個人から専門家まで幅広く利用されています。

Jw_cadでは、マウスとキーボードを使って簡単に図面を描くことができるため、複雑なコマンドを覚える必要がありません。また、ツールやコマンドが豊富で、線や円、寸法の追加など、基本的な機能を素早く操作できます。

 

4.SOLIDWORKS

SOLIDWORKSは製造業や産業設備などの分野で広く使われており、製品設計から解析、製造までサポートします。初心者でも使いやすいと評判で、ミドルレンジに位置します。

SOLIDWORKSは直感的な操作で複雑な部品やアセンブリのモデルを作成でき、設計の効率を向上させられます。さらに、一度作成したモデルの寸法や形状を変更すると、関連するすべての部分が自動的に更新されるため、修正の手間も省けます。

 

5.Revit

RevitはBIMソフトで、主に建築や構造、設備設計の分野で広く使われています。BIMとは「Building Information Modeling」の略で、訳すと建築物のモデリング情報となります。

BIMは3Dモデルを一元で管理できるため、設計変更があった場合も関連情報が自動的に更新されます。複数のメンバーが同時にアクセスしてもリアルタイムで変更を共有できるため、スムーズに設計が行える点がメリットです。

 

CADを使う仕事

CADを使う仕事

CADを使用する仕事は、CADオペレーターです。CADオペレーターの業務内容や求められるスキル、平均年収などをわかりやすく解説します。これからCADを使った仕事がしたいと考える方は、ぜひご覧ください。

業務内容

CADオペレーターは、CADソフトを使って設計図や図面を作成する専門職です。設計者やエンジニアが考えたアイデアを図面に落とし込むのが主な仕事で、ものづくりを支えます。

自分が携わった製品が形になり、世の中に流通するのは大きなやりがいです。製品の作成をスムーズに進められ、周囲の方から感謝されるときにも喜びを感じられます。

CADは建築や製造、土木などのさまざまな分野で活用されているため、求人も増加傾向にあります。なかには、未経験者でも人手を募集している企業もあるため、CADオペレーターになりたい方は積極的に応募してみましょう。

必要なスキル

CADオペレーターに必要なスキルは、主に以下の3つです。

  • CADの操作スキル
  • 業界の知識
  • コミュニケーション能力

それぞれ解説します。

CADの操作スキル

CADオペレーターは当然ですがCADを使用するため、操作スキルは求められます。しかし、入社してから教育や研修を行う企業も多いため、スキルがなくても諦める必要はありません。

ただ、選考に通過する確率を高めるためにも、書籍や動画などで基本的な操作方法を確認しておくことをおすすめします。

業界の知識

入社する業界・企業によっては、建築や機械、電気などの担当する分野の専門知識が求められる場合があります。求人情報や面接で、入社前にどのような知識が必要なのか確認しておくと安心です。

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力も重要な要素です。CADオペレーターは1人で黙々と操作する印象を持つかもしれませんが、実際には設計者やエンジニアと連携しながら作業を進めます。

そのため、設計者の意図や表現を図面に正確に反映できる理解力や、他者との連携が重要です。その他、納期までにプロジェクトを進められる計画力や、正確さ・集中力なども求められます。

平均年収

最後に、CADオペレーターの平均年収を確認しておきましょう。厚生労働省が発表したデータによると、CADオペレーターの令和4年度の平均年収は449.6万円です。同年の日本の平均給与は458万円のため、平均よりもやや低めです。

CADオペレーターの平均年収が低い理由は、未経験者でも挑戦しやすいことと、働き方が多様であることが関係しています。

前述のとおり、経験がなくても人手を募集する企業は増えているため、全体の平均年収は下がる傾向にあります。しかし、CADオペレーターは技術職のため、スキルや経験次第で給料が変動することも珍しくありません。最初は年収が低い可能性はありますが、意欲を持って仕事に取り組むと収入アップも期待できます。

また、CADオペレーターは正社員以外にも、派遣社員や契約社員、アルバイトなどでも募集されているのも平均年収が下がる要因です。正社員のCADオペレーターの求人を見ると、高年収で募集されている場合もあるため、心配しすぎる必要はないでしょう。

3DCADの求人については下記の記事でも解説していますので、気になる方はご覧ください。

3DCAD求人

CADのまとめ

本記事ではCADとは何か、種類や代表的なソフトなどを紹介しました。CADとは、設計や製図を効率的に行うためのツールです。手書きで作図していたのがコンピューターで作成できるようになったため、作業スピードや正確性が向上しました。

CADのソフトはさまざまな会社が提供していますが、初心者でも使いやすいソフトもあり、基本的な機能を習得すれば簡単なデザインや図面を作成できます。

無料で利用できるソフトもあるため、まずは自分に合ったCADソフトを見つけて、少しずつ使い方を学んでみましょう。

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