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かずばん

勤続約37年、CAM関連の業務に携わりCAMデータ供給や、社内のNC工作機械新規設備の導入検討立上げなどにも携わる。
CAMは、昔の自動プロから始まり20年ほど前に3Dに移行後、GRADE、Space-E、HyperMILLを使用。
社内での立上げなどで携わったNC工作機械は、国内製では、マキノ、オークマ、OKK、安田、ソディック、ナガセ、ワイダなどで、海外製では、Hauser、Moore、Hermle など。

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更新日:2018.03.28

5軸プリンター

 マシニングマスター「かずばん」のインダストリー4.0への挑戦

5軸

3Dプリンターで、サポート材やプリント方向などで、いろいろ検討していると
5軸のプリンターってないのかな?と思ってきました
5軸って、3Dプリンタの業界では、まだ馴染みは少ないでしょうか?

ところで、5軸って・・・?

工作機械では、最近国内でもかなりメジャーになってきましたが
3Dプリンター系のサイトでは、あまり見かけませんね
という事で少し5軸加工機について書いてみようと思います・・
一般的な3Dプリンターを眺めると分かると思いますが、直交している動作軸が3本あります。
3本なので、3軸(X軸、Y軸、Z軸)です
この3軸に、2個の回転(傾斜)軸を負荷した構造が5軸となります
ちなみに、工具の回転軸は含めません

5軸加工機・マシニングセンター

私は、2006年頃から数年間、5軸加工機を触っていた経験があります
当時はまだ、国内製はそれほど多く生産されていなかった時期です
特に、5軸機専用として開発されたマシンは、非常に少なかったです
ほとんどが、3軸機のテーブルの上に、回転と傾斜が可能な機器を載せて
5軸機械と呼んでいました
この時期、社内の新規設備の検討をしていたので、
少し話題になって来た事もあり、導入は全く考えていませんでしたが
情報収集目的でドイツの展示会に行きました

いや~、驚きました。
展示されているNC工作機械で、ヨーロッパ製の7、8割は5軸加工機でした
さらに、5軸はすでに珍しくなく、ロボットや自動ワークチェンジャーを付加して
自動無人化を目指したシステムが多く展示されていました
5軸加工機のメリットとして、いろいろな方向から加工できるというメリットがあります
ブロック材など一面を挟んでクランプすると、残りの5面は一気に加工できてしまいます

非常に、自動化がやりやすい機械です
人件費が高く勤務時間が短いドイツでは自動化は必須の戦略だったのではないでしょうか?。
インダストリー4.0も、そんな背景から必然的に生まれた発想のようにも思えます。
そんな展示会を視察して、日本でも5軸化は必ずやってくると思いました
すぐに会社へ提案して導入してもらい、5軸へ取り組んだのがこの時期です
ところが、まもなく、リーマンショックがやってきました
これには、参った!
国内の展示会でも、徐々に5軸加工機は増えてきていましたし
ボーイング787や、三菱重工のMRJなど航空の部品加工でかなり需要は増えるといわれていました
ところが、航空機の開発は遅れるは、リーマンやらで、加工の仕事は伸びてきません。
そんな状況で、操作やデータ作成が難しく高価な5軸機は、手を出しにくい機械となりました
現在は工作機械業界さんは、非常に忙しい状況のようですが、
5軸加工機や自動無人化に関してはこの時期の遅れもあり、まだまだEUとは差がついています

5軸の構造

上でもちょっと書きましたが、X,Y、Z軸の3軸に、2軸を加えたものです
3軸は、直交軸ですが、2軸は通常回転・傾斜軸となります
X軸を中心とした回転は、A軸。
Y軸を中心とした回転は、B軸。
Z軸を中心とした回転は、C軸と定義されます。
そのどれか2軸を追加した構造で5軸となります
傾斜軸の構造も、いろいろあって、ヘッド(スピンドル)に2軸追加された、
「ヘッドヘッド型」
ヘッドに1軸、テーブルに1軸追加された、
「ヘッドテーブル型」などがあります

有名なダイシンさんのヘルメット・・・

ヘッドがチルトするマシンで加工されています。

テーブルに2軸追加された、「テーブルテーブル型」
「トラニオンタイプ」とも呼ばれています

高剛性と精度が売りのドイツハームレ社のマシン

Cシリーズはすべて「トラニオンタイプ」です

このC50、直径1000mm、高さ810mm 重量2000kgの加工物が載せられる化け物みたいな機械ですから、この蜘蛛もたぶん化け物みたいに大きいのでしょうね!

どの構成がいいのか?

一概には言えませんが、トラニオン型のほうが精度はよいと言われています
斜めに穴を空けるのを想像してみてください。
ヘッドが傾斜しての加工の場合、工具は穴と同じ斜め(最低2軸)方向に動かす必要がありますが
テーブルが傾斜する場合には、テーブルを穴が真下になるように傾斜すれば、
真下に1軸のみであけられます
これは一例ですが、やはり高精度仕様には、トラニオン型が多いです
これに対して、大物・重量物の場合は、テーブルを傾斜させるには限界があります
テーブルはがっちり平らに置いて、ヘッドを傾けたほうが有利です
そんな感じで、大型機には、ヘッド傾斜が多いです。

5軸機の可能性

検索していると、5軸プリンターみつかりましたが
長くなってしまったので、続きは次回にします・・・

最後に、やっぱり5軸機はすごいです
おもしろい、動画が公開されているので、リンクしておきます
お時間あるときにでも、お楽しみください

 

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