かずばん
勤続約37年、CAM関連の業務に携わりCAMデータ供給や、社内のNC工作機械新規設備の導入検討立上げなどにも携わる。
CAMは、昔の自動プロから始まり20年ほど前に3Dに移行後、GRADE、Space-E、HyperMILLを使用。
社内での立上げなどで携わったNC工作機械は、国内製では、マキノ、オークマ、OKK、安田、ソディック、ナガセ、ワイダなどで、海外製では、Hauser、Moore、Hermle など。
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更新日:2017.08.27
Fusion360を中心に他の3D-CAD間でデータ変換実験してみた
マシニングマスター「かずばん」のインダストリー4.0への挑戦
「CATIA V5」の生データを用意
かなり昔のですが、CATIA V5 のデータがあったので、こいつの変換テストをしてみます
まずは、Fusion360にインポートしてみます
Fusion360へのインポートは、直接とクラウドを経由する場合でインポートできる
ファイルの種類がぜんぜん違います
『CATIA V5』の場合は、クラウドを経由する必要があります。
その詳細やクラウドを使用する場合の方法は、下記のサイトで分かりやすく説明されています
Home3Ddo
AUTODESK FUSION360
『CATIA V5』の生データをインポートし、編集!
早速、クラウド経由で読み込んでみました。
さすがに、オリジナルデータをそのまま公開できませんので、インポートしたデータをFusion360でいろいろ編集してみました
お~
すごいすごい、かなりハードな変更ができました
読み込んだデータがここまで編集できるのは、かなり正確にデータが渡っている事と思われます
こいつを、『ACIS』でエクスポートし会社CADへインポート
次に、Fusion360 で『ACIS(sat)』へエクスポートし会社のCADで読み込んでみます
Space-E/Modeler
問題なく読み込めました
読み込んだだけで、「ボディ」属性になっていますから、ソリッドでの受け渡しができているのがわかります
さらに読み込んだモデルに、フィレット処理をかけてみました
普通にフィレット処理ができました。こちらもデータの受け渡しは正常だと思います
さすがソリッドカーネルです。
ところで、Fusion360のエクスポートに『sat』があって『x_t』がないところをみると、Fusion360のカーネルは『ACIS』みたいですね。
欲を言うと、『x_t』でエクスポートできれば、トランスレータとしては最高なんですけどね
低コストで、『x_t』へ変更する方法は、後で紹介したいと思います
次に『step』
先のSpace-Eは、標準では『step』が読み込めません
なので、もう一つのCAM、OPEN MIND 社の HyperMILL で読み込んでみます
hyperMILL
こちらも問題なく読み込めました
ただ、ソリッド化では、失敗してしまいました
う~ん、これは、出力側、入力側、どちらに問題があるのかわかりませんが
これが、「中間フォーマット」の相性ですかね~
やっぱり、ソリッドカーネルでの受け渡しがいいですね
ただし、HyperMILL は独自カーネルなので、カーネルでの受け渡しは制限があります
じゃぁ、パスは出るのか?
ソリッド化は失敗しましたが、HyperMILLでの仕事はパスを出すことです
HyperMILLのCAD操作は設計的な操作よりも、CAMに便利な操作が充実しています
なので実は、サーフェスでの作業が多いです。
そんなことで、もらったデータでパスが出なくては、お話になりません
ほとんど特別な操作はしないで、簡単な等高線パスを計算してみました
うん、問題なくパスは出力されました
これなら、大丈夫ですね!
再度、Fusion360 へインポート
今度は、Space-E で『ACIS(sat)』を出力し、そのデータをFusion360で読み込んでみました
この操作を整理すると、
「CATIA V5」⇒「Fusion360」⇒「Space-E」⇒「Fusion360」となります
>
読み込んだモデルに、Fusion360でフィレットを追加してみます
問題なく編集できますね。
ここまで、他CADのデータを操作できるのは、すごいですねぇ
独自カーネルのトランスレートは高価なダイレクトトランスレータオプションが必要ですが
Fusion360の標準機能だけで、非常にメジャーな「CATIA V5」のデータがトランスレートできました
すごいです
これで、『parasorid』へのエクスポートがあれば、完璧ですけどね~
『sat』←→『x_t』変換
最後に、面白いCADをご紹介します
IRONCAD
このCAD、デュアルカーネルと言う、2個のソリッドカーネルを搭載しています
したがって、『sat』と『x_t』が相互に変換が可能です
価格もそれほど高くないです、300千ぐかいでしょうかね??
低価格でトランスポート
・Fusion360で独自カーネルをインポート
・Fusion360から『ACIS(sat)』でエクスポート
・IRON CAD で『ACIS(sat)』をインポート
・IRON CAD から『Parasolid (x_t)』でエクスポート
この2個のCADがあれば、ソリッドでの受け渡しがかなりの変換率で実現できると思います
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