「おすすめの3Dスキャナーを知りたい」「選び方などはある?」を考える方も多いのではないでしょうか。
3Dスキャナーは機種ごとに用途や性能など様々です。しかし、3Dスキャナーは決して安いものではないため、用途や予算に応じた機種選ぶには、各スキャナーの特徴や価格相場を把握する必要があります。
そこで本記事では、選び方を交えておすすめの3Dスキャナー7選を紹介。また、安い価格で手に入れる方法やスマホでの代用が可能であるかも解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
3Dスキャナーとは

3Dスキャナーとは、対象の物体をデジタルデータに変換するための機械で、形状や表面の情報を取得し、3Dデータとして記録します。
また、光学式、レーザースキャナー、CTスキャナーなど計測方法には様々な種類があり、光やレーザー、X線を活用して物体を計測します。用途に応じた技術の選択が可能で価格も異なります。
スキャナーには、対象物に触れずにスキャンする非接触型や、直接センサーを接触させる接触型などがあり、用途に応じた選択が必要です。
また、3Dプリンターで造形する際に必要となるのが3Dデータです。以下の記事では、おすすめの3DCADソフトについて紹介していますので併せてご確認ください。
種類
先述した通り、3Dスキャナーの種類は大きく分けて「接触式」と「非接触式」に分類されます。
それぞれの特徴は以下の表を参照ください。
| 種類 | 特徴 | 利用業界 | |
| 接触式 | アーム式 | 可動式アームで対象物に直接接触して測定。高精度だが複雑形状の測定が困難 |
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| CMM(座標測定機) | 固定式で非常に高精度な測定が可能。大型で高価 |
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| 非接触式 | 据え置き型 | 高精度で定点計測に適するが、位置や角度が固定される |
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| ハンディ型 | 狭い場所や複雑な構造物の計測が得意。手振れにより精度がやや低下する可能性がある |
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接触式は、対象物にセンサーやプローブを直接接触させる方式でアーム式やCMM(座標測定機)が代表例です。一方の非接触式には、据え置き型とハンディ型があります。
それぞれのタイプが持つ特長や業界を理解し、用途に合った選択をすることが重要です。
3Dスキャナーの価格相場
3Dスキャナーの価格相場は種類によって異なります。
例えば、据え置き型のスキャナーは5万円〜300万円、ハンディタイプの価格相場は10万~300万円である一方、工業用で使用される「CMM」は300万円〜1,000万円以上するものも。
もちろん、価格が高いほど性能や使いやすさは良いですが個人で利用する場合は工業用を購入する必要はありません。また、スキャンする対象物が小さければ価格が安いものでも十分精度を維持してデータを作成できるでしょう。
導入にあたり必要な機器
3Dスキャナーを導入する際には、スキャナー本体だけでなく、スキャンデータの取り込みや活用のための周辺機材が必要です。その際に必要な機器は以下になります。
- 3Dスキャナー
- パソコン
- リバース(検査ソフト)
- 3Dプリンター
まず、スキャンデータを処理するために、専用の高性能パソコンが必須となります。3Dスキャナーのメーカーが推奨するスペックを満たし、3Dグラフィックボードを搭載していることが重要です。
また、必須ではないものの取得した点群データを補正・モデリングするためには、リバースエンジニアリングソフトウェアや検査ソフトウェアも必要。これらのソフトは、形状データを修正してCADデータを作成したり、設計データとの比較検査を行ったりする用途に使用されます。
そして、作成したデータを造形する3Dプリンターを用意しておくと、造形が可能になります。
用途や目的に応じて、必要な機材を事前に確認・準備しておくことが、3Dスキャナーの導入を成功させるポイントです。
以下の記事では、おすすめの3Dプリンターについて詳しく解説していますので併せてご覧ください。
3Dスキャナーの選び方

3Dスキャナーを選ぶ際のポイントは以下の4つです。
- スキャンできるサイズを考慮する
- スキャンできる速度や精度で選ぶ
- 使いやすさで選ぶ
- 用途で選ぶ
スキャンできるサイズを考慮する
3Dスキャナーを選ぶ際には、スキャン対象となる物体のサイズに適したスキャナーを選ぶことが重要です。
小型から中型の対象物には、据え置き型やハンディ型が適しており、精密なスキャンが可能です。一方、大型の物体や広範囲の測定が必要な場合には、CMMなどがおすすめ。
スキャナーごとに対応可能な最大・最小スキャンサイズが異なるため、具体的な対象物に基づいてスペックを確認することが大切です。
スキャンできる速度や精度で選ぶ
3Dスキャナーの性能は、スキャン速度や精度で異なります。
高精度が求められる用途では、1ミクロン単位で計測可能なハイエンドモデルや工業用スキャナーが適していますが、価格が高くなる傾向に。一方、スキャン速度は大量のデータ処理や短時間でのスキャンが必要な場合に重要な要素となります。
用途によって速度と精度のどちらを優先するべきかが異なるため、例えば試作品のスキャンには速度が重視される一方、品質検査やリバースエンジニアリングでは精度が不可欠です。
スキャンの対象や用途に応じて、性能とコストのバランスを考慮して選びましょう。
使いやすさで選ぶ
使いやすさは、3Dスキャナーを選ぶ際の重要な基準の一つです。操作性がシンプルで初心者でも扱いやすい機種は、初めてスキャナーを導入する場合に適しています。
例えば、手ブレで精度が落ちるハンディ型を初心者の方が使用しても思ったようなデータが作成できないことも。また、スキャナーの重量やサイズがコンパクトであれば、持ち運びや狭い場所での操作もスムーズに行えます。
用途で選ぶ
3Dスキャナーを選ぶ際、用途に応じた機能を重視しましょう。
例えば、リバースエンジニアリング用途では形状を忠実に再現するために精度が必要です。特に手加工された部品や図面がないもののスキャンには、精度と補正機能を両立したスキャナーが求められます。
一方で、検査用途では厳格な公差基準に対応するため、高精度なスキャナーが必要です。ハンディタイプでも0.02mmの精度を持つものが有用で、広範囲かつ複雑な形状をスピーディにスキャンできる点が魅力です。
用途ごとに求められる精度や機能をしっかりと確認し、最適なスキャナーを選びましょう。
おすすめの3Dスキャナー7選
ここからはおすすめの3Dスキャナーについて以下7つを紹介します。
| 品名 | 価格 | スキャンサイズ | 精度 | 特徴 | 用途 |
| EinScan SE | 196,900円(税込) | 30mm〜200mm | 〜0.1mm | 自動回転台を活用し、初心者でも簡単に高精度なスキャンが可能 | 3Dプリント用データ作成や教育用途に最適 |
| Seal | 97,900円(税込) | 10mm〜 300mm | 0.01mm | 青色光を使い、手軽に小型モデルを高精度でスキャン可能 | ホビーや小規模なプロジェクト向けの3Dモデリング |
| Lynx | 104,500円(税込) | 100mm〜 2000mm | 0.1mm | 大物対象の広範囲スキャンに対応し、AIメッシュ修正機能を搭載 | 建築、車両などの大型物体の3Dデータ作成 |
| Magic Swift Plus | 135,300円(税込) | 300mm〜 2000mm | 〜0.1mm | 高精度スキャンと広い範囲をカバーするワイドフォーマット対応 | リバースエンジニアリングやVRコンテンツ制作 |
| IREAL 2E | 547,800円(税込) | 550mm〜580mm | 〜0.1 mm | 暗い素材や髪など難しい対象も赤外線技術でスムーズにスキャン可能 | 医療、アニメーション制作に最適 |
| EinScan H | 943,800円(税込) | 420mm〜900mm | 0.05mm〜0.06mm | 人体や車両を効率よくスキャンするハンディ型高精度スキャナー | 人体計測や車両設計、リバースエンジニアリング |
| EinScan Pro HD | 1,507,000円(税込) | 300mm-4,200mm | 0.045mm〜0.04mm | ハンディと固定モードで多用途に対応し、フルカラー高精度スキャンが可能 | AR/VR向けの高品質モデリング |
EinScan SE

引用:EinScan
EinScan SEは、高精度で手軽に使用できるデスクトップ型3Dスキャナーです。ターンテーブルを利用したオートマティックスキャンとフリースキャンモードの2種類を搭載し、ユーザーのニーズに合わせたスキャンが可能です。
フルカラーテクスチャ対応で、スキャンデータはSTLやOBJ形式で出力でき、初心者にも扱いやすい設計となっています。低価格でありながら高精度なデータを取得でき、初めて3Dスキャナーを導入する方にも適しています。
Seal

引用:APPLE TREE
Sealは、スマートフォンとの連携で使える手頃な価格の家庭用3Dスキャナーです。コードレスで約4時間の使用が可能で、青色光を使用して10〜300mmの小物を高精度にスキャンします。
精度は0.01mm、解像度0.05mmを実現し、スキャンした対象の色もきれいに再現できます。低スペックPCでも動作するため、初心者にもおすすめ。同様のモデルである「Seal Lite」は、さらに手頃な価格で提供されており、手軽に3Dスキャンを始められます。
Lynx

引用:APPLE TREE
Lynxは、最大5mのモデルをスキャンできる高性能3Dスキャナーで、1秒あたり最大200万点の高速スキャンが可能です。250mm×400mmの広い範囲をカバーし、屋外でも使用できるモバイル端末との連携が特徴。
付属ソフトにAIメッシュ修正機能が搭載され、オプションのカラーモジュールでカラースキャンにも対応します。ゲーミングPCレベルのグラフィック性能が必要ですが、大型物体のスキャンには最適な製品です。
Magic Swift Plus

引用:APPLE TREE
Magic Swift Plusは、コンシューマー向けとして初めてのワイドフォーマット3Dスキャナーで、業界最高水準の精度と使いやすさを兼ね備えています。
細部まで鮮明にスキャンでき、500mmの広いスキャン範囲を持ち、大きなオブジェクトでもスムーズに扱えます。ターンテーブルとハンドヘルドの2つのモードを搭載し、特にリバースエンジニアリングやバーチャルリアルの分野に最適です。フルカラーの高精度スキャンが可能で、複雑なモデルにも対応します。
IREAL 2E

引用:APPLE TREE
IREAL 2Eは、赤外線技術を使用した高性能エントリーモデルの3Dスキャナーです。最大580mm×550mmの広いスキャン範囲と、1,500,000点/秒のデータ収集速度により、スムーズで高精度なスキャンが可能です。
特に暗い色や髪の毛など、他のスキャナーが難しい素材にも対応でき、屋外の環境にも適応します。多様なスキャンモードとマーカーレス機能で、簡単に高品質なデータを取得できます。
EinScan H

引用:EinScan
EinScan Hは、ハンディ型でありながら高精度なスキャンが可能な3Dスキャナーです。赤外線とLEDを組み合わせたデュアル光源システムを採用し、人体や自動車など、従来難しかった対象物のスキャンを迅速に行えます。
フルカラーで高品質なデータを提供し、特にハンディタイプとして大きな対象物を扱う際に優れた性能を発揮します。持ち運びにも便利で、さまざまな用途に対応可能です。
EinScan Pro HD

引用:EinScan
EinScan Pro HDは、固定およびハンディモードで利用でき、簡単な操作で高精度な3Dスキャンが可能なモデルです。高解像度と高精度を誇り、フルカラーでのスキャンに対応しています。
文化財のデジタルアーカイブやAR/VR、リバースエンジニアリングに適しており、多様な用途に対応できる柔軟性を持っています。高品質な3Dモデリングを迅速に行いたい人に最適です。
3Dスキャナーを安い価格で手に入れる方法

3Dスキャナーが高いと感じる方は以下の方法で3Dスキャナーを安く手に入れましょう。
- フリマサイトを利用する
- レンタルを活用する
フリマサイトを利用する
安く手に入れる方法の1つはフリマサイトを利用して3Dスキャナーを購入する方法ことです。
中古品が多いため、出品者によってはほとんど未使用の製品を格安で購入できることも魅力。また、型落ちモデルや旧バージョンのスキャナーも多く、特に初心者や予算が限られている場合に適しています。
一方で、動作保証がない場合や付属品が欠けているリスクもあり、実際に動作確認を行うのが難しいのがデメリットです。さらに、サポートや保証期間が終了していることが多く、購入後にトラブルが発生した際の対応が自己責任となる点も注意が必要と言えるでしょう。
レンタルを活用する
レンタルサービスを利用することで、3Dスキャナーを短期間で安価に利用できます。特に高性能な機種を1台購入する場合に比べ、数日間の使用料だけで済むため、短期間で必要な時だけ活用するのに適しています。
初めて利用する人でも最新機種を試す機会を得られ、購入前の試用ができるのも魅力の1つ。専門業者のレンタルサービスでは、操作マニュアルや基本的なサポートが付く場合があり、安心して利用できます。
しかし、レンタル料が高額になる場合や、長期利用では購入よりコストがかさむリスクもあります。
3Dスキャナーはスマホで代用できる?

3Dスキャナーはアプリを使用することで、スマホでも代用が可能です。主に以下2つの技術を活用します。
- フォトグラメトリー
- LiDARスキャン
フォトグラメトリーは、スマホのカメラで多角的に撮影した写真を解析し3Dモデルを生成する技術で、高精度な広範囲のデータ化が可能ですが、画像枚数や処理時間、光の条件に左右されやすいのが課題です。
一方、LiDARスキャンは赤外線センサーで距離情報を取得してモデルを作成する技術で手軽で速く、照明条件の影響を受けにくい利点があるものの、スマホ搭載センサーでは広範囲や細部の精密なデータ化が難しいです。
まだまだ3Dスキャナーに比較すると精度は劣りますが、無料でスキャンしたい方には最適と言えるでしょう。
3Dスキャナーについてのまとめ
3Dスキャナーは用途や性能に応じて選択することで、自身が理想とするデータの作成ができるでしょう。
選定時にはスキャン対象のサイズや精度、使いやすさ、目的に合った機能を考慮し、コストパフォーマンスを見極めることが重要です。また、購入以外にもレンタルやスマホアプリを活用する方法もあります。
特に初心者や低予算で始めたい方には、スマホでの代用や中古での購入など検討してみてください。

