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更新日:2024.06.17

【2024】CAMとは?CAD/CAEとの違いやおすすめソフトを紹介

ものづくりを行う業界において欠かせない「CAD」や「CAM」ですが「CADは知っているけどCAMや何?」「どのように使用するの?」と考える人もいるのではないでしょうか?

ものづくりにおいてCADだけでなくCAMも併せて使用することで、業務効率化・生産性向上が期待できます。

本記事では、CAMの概要をはじめ、おすすめソフトやCAMの操作を学ぶ方法について詳しく解説します。「CAMを利用したい」という方はぜひ最後までご覧ください。

CAMとは?

CAMとは、CADで作成・修正を行なった図面のデータからマニシングセンタなどのNC工作機械を動作させる際に「ツールパス」という加工プログラムを作成するために用いられるソフトです。

CAMはコンピューター支援製造とも呼ばれ、NC工作機械は本来手入力で作業します。しかし、操作者に高いスキルが要求され、時間がかかるためCAMを用いて素早く正確にプログラムを作成します。

CADやCAEとの違い

CADやCAEとの違い

CAMだけでなく、CADやCAEを耳にしたことがある方も多いかと思います。それぞれの概要は以下の通りです。

  • CAD:コンピューター上で設計や製図を行うツール
  • CAM:CADで作成した図面をもとに、NC工作機械などを動かすプログラムを作成するツール
  • CAE:コンピューター上で仮想試作や試験などシュミレーションを行うためのツール

CADやCAEは用途こそ違うものの、CAMとセットで使用されることが多いツールです。この3つのソフトを併せて使いこなすことができれば、製品の精度を最大限まで向上させることが可能です。

例えば、CADを使用してこれまで手書きで行っていた製品の図面を作成すればより細かく立体的に作成ができます。

CADで作成した図面を工作機械での加工に必要なプログラムをCAMで作成すれば、業務効率化はもちろん作業工程に移ってからのミスも減少できるでしょう。

製品を試作してから物理現象の計算などを行うと時間がかかるところをCAEでシュミレーションを先に行えば大幅に時間を短縮できます。

このようにそれぞれのソフトを駆使できれば、生産性を向上させ企業の競争力を向上させられるでしょう。

CADについて詳しく知りたい方は下記記事も併せてご覧ください。

【2024】CADとは?機能やおすすめソフトを初心者向けにわかりやすく解説

CAMを導入するメリット

CAMを導入するメリット

CAMを効率化するメリットについて以下3点を紹介します。

  • 作業の効率化
  • 複雑な加工も対抗可能
  • トラブルや不具合を発見しやすい

作業の効率化

これまで機械を動かすために手入力で行っていたことをCAMにより加工プログラムを作成すれば、正確かつ時間を短縮した作業が可能になります。

また、CAMで加工プログラムを作成すれば加工にかかる時間を算出しやすく、見積もりの作成やスケジュール調整が容易になるでしょう

作成したデータも紙として残せるため、同様の作成を行う場合も簡単に実現できます。

複雑な加工も対抗可能

4軸加工や5軸加工、自由曲面の加工は複雑であるため、プログラムを組むことは容易ではありません。

しかし、CAMによって手作業で難しい加工にも対応できます。作業の精度を向上させ、高い技術を保持していなくても操作が容易になるため、人手不足の解消にも寄与するでしょう。

トラブルや不具合を発見しやすい

手作業で工作機械を動かす際に、その場でエラーがあるなど発見するのは難しいため、機械が動き始めてから確認することになります。

しかし、機械を動かす前に見つけることができるため時間を無駄にすることもありません。また、図面やモデルの確認、シュミレーションも簡単にできるためトラブルや不具合などを事前に発見できるようになるでしょう。

おすすめのCAMソフト5選

おすすめのCAMソフト5選

ここからはおすすめのCAMソフトについて以下5つのソフトを紹介します。

  • Fusion 360 CAM
  • HSM
  • Mastercam
  • SOLID WORKS
  • CAM-TOOL

Fusion 360 CAM

Fusion 360 CAM

Fusion 360 CAMは世界で最もユーザー数の多いCAMソフトであり、2軸加工、3軸加工、穴加工、5軸加工など様々な加工に対応しています。

また、CAMソフトでありながらCADソフトの機能を持ち合わせているため初心者にも使用しやすくコストパフォーマンスに優れているのも魅力の1つです。

【価格】

  • 年額:71,500円
  • 月額:8,800円
  • 3年:214,500円

HSM

HSM

HSMはInventorとSolidworksに完全統合されたCAMシステムであり、直接3Dアセンプリを操作可能であるため、システムの把握もしやすいのが特徴です。

2.5軸加工から5軸加工、旋盤加工などにも対応可能で高速シュミレーションができるのも魅力のシステムです。

【価格】

  • 記載なし(動作環境によって異なる)

Mastercam

Mastercam

Mastercamは世界的にも利用者数が多い3DCAMであり、顧客ニーズに重視されたソフトであり費用対効果が高いソフトです。

2軸から5軸に対応した各種モジュール、3Dモデリング機能など充実した機能です。

【価格】

  • Mastercam Mill:170万円ほど
  • Mastercam Mill 3D:350万円ほど
  • Mastercam Lathe:140万円ほど
  • Mastercam Wire:140万円ほど
  • Mastercam multi-axis:100万円ほど

SOLID WORKS CAM

SOLID WORKS CAM

SOLID WORKS CAMはSOLID WORKSだけでなく、他CADソフトからSOLID WORKSにインポートされたデータでも自動認識し、大幅な作業時間削減を実現します。

導入実績や市場の評価も高いソフトであり、機能性や操作性に重視されているため初心者でも扱いやすいと言えます。

【価格】

  • SOLIDWORKS CAM Standard:無料(条件あり)
  • SOLIDWORKS CAM Standard:スタンドアロン版420,000円、ネットワーク版500,000円
  • SOLIDWORKS CAM Professional:スタンドアロン版1,008,000円、ネットワーク版1,200,000円

SOLID WORKSについて詳しく知りたい方は下記記事も併せてご覧ください。

【2024】SOLIDWORKSとは?機能や学習方法まで徹底解説

CAM-TOOL

CAM-TOOL

CAM-TOOLはCAD/CAMシステムであり、2.5軸、3軸、5軸加工までのカッターパスを出力可能です。

多彩な加工モードを搭載しており、荒加工から仕上げまで幅広く対応が可能、工具への負荷を減少させる機能も特徴的なシステムです。

【価格】

CAM-TOOL V20.1の場合

  • 3軸仕様:520万円
  • 5軸仕様:640万円

CAMの操作を学ぶ方法とは?

CAMの操作を学ぶ方法とは?

CAMの操作を学ぶには以下3点の方法があります。それぞれについて解説します。

  • 参考書
  • 動画
  • セミナー

参考書

近年では初心者〜上級者までそれぞれのレベルに合わせた参考書が発売されています。

参考書を利用するメリットは安価な値段で専門的な知識を習得でき、自身のペースで学習できることが挙げられます。
一方で、独学になるためモチベーションを維持しなければならず、CAMは専門用語も多いため、挫折する人も少なくありません。

動画

Youtubeや各ソフトの公式HPにはソフトの操作方法や知識など詳しく記載されています。動画で学習する大きなメリットはお金がかからないことが挙げられます。

しかし、誤った情報の動画多くあるため自身で見極めなければいけません。初心者にはハードルが高く、動画での勉強はおすすめしません。

セミナー

セミナーはCAMの知識や操作スキルを体系的に学習できるため、最もおすすめの勉強方法です。セミナーであればCAMに精通した専門家に教えてもらえるため、誤情報を覚えることもありません。

また、人脈を広げられたり最新の知識を習得できます。ただし、セミナーは費用がかかることがデメリットです。無料セミナーもありますが基礎的な知識しか教えてもらえず、有料セミナーを受けることをおすすめします。

CAMを導入する際の注意点

CAMを導入する際の注意点

CAMを導入する際の注意点は以下の3点です。

  • サポート体制はあるか
  • 用途に適しているか
  • 目的を持って導入しているか

サポート体制はあるか

CAMソフトを導入する際はサポート体制が充実しているものを選びましょう。もちろん、社内に専門的なスキルを持っている人がいれば問題ありませんが、CAMソフトがトラブルや故障を起こした際に対応できる人がいなければ、業務が一時的に停止します。

また、海外ソフトであれば英語での表記も多いためサポート体制があれば安心して定着させることが可能です。

用途に適しているか

CAMソフトはソフトによって用途は異なります。そのため、実績や口コミだけを参考に導入すると自社の用途に適していなかったとなりかねません。

導入前には必ずHPなどを確認し機能を確認しておきましょう。無料トライアルがある場合は積極に使用し、使いやすさなども確認してみてください。

目的を持って導入しているか

CAMを導入する目的の多くが「業務の効率化」「ヒューマンエラーの減少」になりますが、導入自体が目的にならないようにしなくてはいけません。

最終的にCAMを導入して何を目指すのか目標を立案し、その目標を達成するための細かい目標を立てましょう。
導入後は業務が効率化されているのかなど効果測定を定期的に行うことも重要です。

CAMのまとめ

CAMのまとめ

CAMはとても便利なソフトであり、多くの会社が次々に最新機能を搭載したソフトを開発・販売しています。従来の手入力によってデータを打ち込むのではなく、CAMを導入して作業効率化を目指してみてはいかがでしょうか。

CAMを使いこなすことができれば、競合他社との競争も優位性の確立が期待できるでしょう。

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