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かずばん

勤続約37年、CAM関連の業務に携わりCAMデータ供給や、社内のNC工作機械新規設備の導入検討立上げなどにも携わる。
CAMは、昔の自動プロから始まり20年ほど前に3Dに移行後、GRADE、Space-E、HyperMILLを使用。
社内での立上げなどで携わったNC工作機械は、国内製では、マキノ、オークマ、OKK、安田、ソディック、ナガセ、ワイダなどで、海外製では、Hauser、Moore、Hermle など。

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更新日:2018.02.22

プリミティブ(単純形状)へのサポート方法 Vol2

 マシニングマスター「かずばん」のインダストリー4.0への挑戦

サポートなしではどうなる?

前回は、円穴形状を印刷してみました

円なので、フィラメントが空中に吐き出すタイミングはレイヤーが上がるたびに
狭くなっていきます。
それでなのか?サポートはなくても、大丈夫でした。
じゃ、四角穴の場合は・・・・
今度は、いきなり空中を直線状でフィラメントを吐き出す事になりますね
とりあえず、寸法は前回と同様の、20mm四角で10mm厚のブロックに
10mm四角の穴を開けてみました。
たぶん、フィラメントは垂れてくるだろうな~と思いながら、サポートなしで!

ここまでは、通常印刷です。
ここから、空中にはります。

垂れてこないですね。大丈夫そう。

プリントもなんなく終了。
な~んだ、10mm角ぐらいなら、サポート不要じゃん!
ただ、比較してみたいので、いつもの隙間方式でサポート追加してみます

サポート追加!

こんどは、いつものように、0.6mm隙間のサポートを追加してみました

ここから、隙間付近。
眺めていましたけど、あまりよくわかりませんね。


こっちも普通に完成!サポート材も、手で簡単にポロッと取れました。

印刷面を比較してみましょう

当然ですが、立壁面はほとんど差はありません。

でも、天井面・・空中印刷の部分・・は、予想を反して、サポートなしの右側のほうが綺麗です。

じゃぁ、寸法はどうかな?

ノギスで測ってみます。まずはサポートなしの製品。

ちなみに、ノギスなどアナログ的な測定器には、バーニアという方式で測定します。
ついでなので、ちょっと紹介しておきます
下の画像は、サポートなしの製品の立壁面(横方向)に測っている写真です。
①まず中央の物指しで、主目盛りの下の「0」が指すだいたいの目盛りをよみます
この場合、9mmより大きくて、10mmより小さい。9.5mmより若干大きい感じです
②次に、主目盛りと副目盛りが合わさる目盛りをよみとります
この場合が、7と8の間、7.5ぐらいですね
そうすると、①で9mmより大きくて、下の位(0.1mmの位)が7.5という事になり
「9.75mm 」と測定できます
こんな感じで、ノギスでは、0.05mm の単位までは測定する事ができます
モデルは、10mmなので、私のFinder では、0.25mm程度小さくなるようです。
これが、プリンターの精度になりますね
これは、経験値として、覚えておいたほうがいいですね

同様に、サポートなしの製品の、天井面を縦方向で測ってみます

ほとんど同じ、9.75mmですね
空中を通ったので、面は少し荒れていましたが、寸法的にはそれほど影響はなさそうです。

サポートありの製品

まずは、立壁面(横方向)。

こちらは、サポートなしと同じ、9.75mmです。
ちなみに、設定値10mm よりは、小さいですが、先ほどとほぼ同じ寸法なので、プリンタの精度的には再現性はありそうです。
10mmで9.75mmになるのを考慮して、モデルを作成すれば、そこそこ狙い寸法の製品をプリントできるかもしれません。
つぎに、天井面の縦方向。

う~ん、9.55mmぐらいですねぇ
やはり、さらに面が荒れている分、小さくなってしまっています
サポート材として、0.6mm隙間の形状をサポートとしたわけですが、そいつに引っ張れれるんでしょうかねぇ~?

結局!

前回同様、横四角穴も、サポートなしのほうがいいみたいです。
ただし、円穴の場合は、大きくなっても、空中プリントの部分は、徐々に短くなるので影響は少ないかもしれませんが、
四角の場合は、形状に沿って長くなっていきます
限界はあると思います
とりあえず、今回は、10mmまでの四角穴であれば、サポートなどなくていいいという結果になりました

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